2016年11月…「パレオエクスプレス」の翌日、木村鉄道では貸切列車
「なごみ」の当日ですが、落選した私は次なる補完乗り鉄を求めて
千葉県へ出かけました。
…そもそも乗り気のしなかった「なごみ」ですが、ピカチュウ親方が
「駅長が居ないと物足りない」と言ってくれたので、ダメ元で申し込もう。
しかし私はクジ運が悪いので、彼に代表者になって貰い私はソノ同行者
とする。…が、あの申し込みフォームはガラケーでは扱えず無理。
仕方なく私が代表者になったらやっばり落選。
折角だから当日は(どうせ休みは取るだろうから)彼と乗り鉄に行こう。
…という事情です。
という事で、総武線の船橋駅で待ち合わせ。ピカチュウ親方は千葉の人
であり、私も亀戸にホテルを取ってたので、千葉方面の行路を考えました。
今日はココから房総半島の乗り鉄に出かけます。
朝に外房線方面に向かう休日ダイヤの「新宿わかしお」に乗りますが、
ピカチュウ親方に指定券の手配を頼んだら、当然にグリーン車になり
ました。
…早朝に横須賀線内で事故があり、快速線のダイヤが乱れまくって
おりましたが、新宿発のコレに関しては5分程度の遅れで到着。
やはりガラ空きで快適なグリーン車の旅です。
畑など土の地面は雪が溶けにくいので、一昨日の雪がまだ残ってます。
…ホントに房総半島へ向かうのか?というレベルの雪景色でしたね。
そんな感じで外房線の大原に到着しましたので、ココからいすみ鉄道に
乗り換えましょう。
元は国鉄木原線だったいすみ鉄道ですが、JRから国鉄型の気動車を
購入して、昔のローカル急行を再現した列車を走らせていると言います。
…ココも既に乗り潰し済みですが、今回はその国鉄型気動車が目当て。
ピカチュウ親方はココは未乗車区間だと言うし、いすみ鉄道の大原駅
には複数種の駅弁が売られているという事で、ピッタリかなあと。
…ホームには国鉄型の気動車が既に入線しておりました。キハ28と
キハ52の2両編成で、後方のキハ28には誇らしげなヘッドマーク
が出ています。昭和30年代によくあったデザインの復刻版でしょう。
列車名に関しては何パターンかあるようなのですが、同社のHPには
※ヘッドマークの種類について、電話などで
お問い合せしないでください。お答えできません。
…と、でっかい赤文字で書かれています(原文ママ)。
鬱陶しい問い合わせ方をしてくるヤツ(恐らくは撮り鉄)が居るのか?
横サボもオリジナルのが再現されています。「優先座席」が些か邪魔。
…急行に乗るのは急行券が必要なんですが、キハ28の方が指定席、
キハ52の方が自由席になります。現在、キハ28の方はレストラン列車
としても使われているので、恒常的にテーブルが取り付けてあります
(大原からだと逆向き)。見た所、そんなに混んでる風でもナイという
事で、自由席を選びました。
その自由席車両…キハ52ですが、ホームが短いので先頭がハミ出して
おり、後部のドアからしか乗れない状況でしたが、続いて車内の紹介に
参ります。
所でコノ列車、正式名称は何だよ?ホントに「国鉄急行」でイイのか?
同社のHPには単に「急行列車」としか書いてナイのですが。
我々が乗るのが先頭のキハ52、自由席車両です。
…乗車率はコノ程度。指定席・自由席ともに当日の朝に大原駅で
売られるだけで、事前予約の制度とかはナイのですが充分でした。
やはりキハ28より狭いセミクロスシートと、コレまた狭苦しい運転席に
国鉄時代の哀愁を感じますね。…後継車両のキハ40系列は「労働組合
が喜ぶように」と運転席(室)を広げたらしですが。
いすみ鉄道のキハ52 125は元はJR西日本の大糸線で使われていた
モノで、ソレ当時の路線図や運賃表などが、そのまま残っています。
大糸線の非電化区間は糸魚川〜南小谷。南小谷はJR東日本の駅に
なるから載ってナイのか?…あと1駅ぐらい書いてやれよ。
そしていすみ鉄道内はホームが短い駅が多く、前後がドアカットされる
ケースが多いのか、どちらの車両も運転席側のドアは最初から閉め切り
になっておりました。
中吊広告は昭和50年代ぐらいの
国鉄の各種PRものを選んで掲示
してあります。
当時の国鉄の車内広告って通勤電車
を除けば、一般的な商品やイベント
などの広告は殆どなく、 「フルムーン
パス」だとか「チャレンジ20000km」
だとか、そっち方面ばかりでホントに
こんな感じだったんですよ。
あ、忘れてましたが今回の切符です。
乗車券は、いすみ鉄道と小湊鉄道を
セットで通り抜ける「房総横断乗車券」。
…片道の一方通行で、逆戻りしない
限り乗り降り自由です。
そして急行券はお約束の硬券でした。
画像が小さくなってしまいましたが、
切符の地模様は国鉄と同タイプなの!
…芸が細かいですね。
そんな感じで発車前の時間で列車の紹介ネタを集め終えましたので、
いよいよ駅弁の買い出しです。
いすみ鉄道の大原駅(…JRではなく)で土日祝に限って、複数の種類が
販売されてると事前に情報を仕入れておりました。
一部にフリー販売分もあるようですが「基本的に予約制」という事なので、
確実さを優先するなら予約するのがイイでしょう。私も事前に千葉県まで
長距離電話をかけ、予約する積りでコトを進めてたんです。
という事で、事前に電話予約をしてきた分を受け取ります。2名分で右の
ような大荷物になりました。
同社のHPにラインナップが紹介されてるので、ピカチュウ親方とメール
で打ち合わせをして、希望を聞こうとしたワケですが…
私…以下のページを見て、大原駅で買えるモノを選んで下さい(* ̄∇ ̄)ノ。
→http://www.isumirail.co.jp/bentou
ピ…選ぶまでもない!全部に決まってるでしょ( ̄∇ ̄)。
…という事で、5種類ある全部を網羅する事になったんですよ。
当然に私も食べたいやつがあるし、後述しますが「2個から受け付け」
というのもあるんですよ。だから2人で合計8個です。
それぞれにお茶が付属するので、お茶も8個なんですが、ペットボトル
かと思ったら、コレまた懐かしい「お湯を入れるやつ」なんですよね。
売店のお姉さんが、我々が2人連れである事を見て…
姉…お茶は全部にお入れしてよろしいでしょうか?
私…えーと、2個で結構です。…よね?
姉…他の方は後から合流されるとかですか?
私…ぃゃ、コイツが5個食べますので。
…旅番組ばりに無駄に爆笑を取ってしまいましたよ。
テレビなら大きな文字でのテロップと笑い声の効果音が入る感じです。
引き算すれば私が3個だから、傍から見ればそんなに差はナイのかも。
残ったお茶は、お土産として持ち帰る事にしました(私はビール飲むし)。
そんな感じで発車すると早速「駅弁タイム」です。…まだ朝の9時台では
ありますが。
私はホテルの朝食を抜いてきた(時間的にも余裕がなかった)のですが、
ピカチュウ親方はどうなんでしょう?家で朝食を食ってアレなのか?
まず私も食べたかった「漁師のまかない飯」と、加えてピカチュウ親方が
オーソドックスな幕の内弁当から。…幕の内というより「のり弁」に近い?
「漁師のまかない飯」は、つみれのそぼろと太刀魚らしき魚が美味でした。
…2人して駅弁に夢中なうち、国吉に到着です。ココで上下交換のため
暫く停まります。私はホームへ出ましたがピカチュウ親方は食ったまま。
キハ28 2346号車は、国鉄時代の一時期に千葉県でも使用実績がある
らしいですが、最終的にはJR西日本の富山地区で使われていたので、
スノープラウが装備されてたり、タイフォンのカバーがフタ付きだったり
する寒冷地仕様です。
ホームにあるお花のプランターが、いすみ鉄道の車両カラーだったり、
芸の細かい駅ですが、ココにも国鉄気動車であるキハ30が留置されて
います。…到着時、エンジンがアイドリング状態でしたので、コレもまた
近々復活したりするのかも知れません。
大原ではホームからハミ出してて、よく見れなかったキハ52。
…昔は基本色やら「スカ色もどき」のツートンカラーの時もありました
が、現在は朱色の1色塗りです。…テールランプの形が左右違うのね。
ココで駅弁屋さんが登場!
…実は前日に石崎相談役から「国吉にも駅弁があるよ」というハナシは
聞いておりましたが、時間が無さそうなので、買えるとは思っておりません
でした(許可を得て撮影&掲載しています)。
ようやく外に出てきたピカチュウ親方に告げると当然に「買う」という
事で、私はまた写真だけ撮らせて貰う事に。…「たこめし」ですね。 コレが
一番好きなの?
しかし「たこ飯研究会」なんて組織があるのか。ソノ研究だけで会が
維持できるもんなのかしら?
そううこするうち、対向列車が近づいてきました。
「あれ?国鉄型の車両がまだあったんだ。」と思ったら、最新型にして
復刻版のキハ20 1303でした。遠目にはホントに国鉄車に見えます。
…芸の細かい会社ですね。
そんな感じで国吉を発車。親方の4食目は「いすみの宝石箱弁当」。
…同社の黄色い車両が外箱にデザインされています。
見た目は子供向けっぽいですが、意外と酒のアテにも行けそう。
という事で続いては、 路線の要衝である大多喜に到着です。
「デンタルサポート」って副駅名は、やはりネーミングライツの一環かな。
急行列車はココまで。つまり列車は直通しますがココから先は普通列車
となります。ホームに出るぐらいの時間はあるので、色々見てみましょう。
大多喜は、戦国武将にして後に徳川家の重臣となる本多家の当主、
本多忠勝の居城があった町です。ホームには勇ましい武人の像が
飾られておりました。
…とは関係ナシに、ホーム反対側の側線に居る車両のサボに、吉田
っぽいモノを発見。金具と絵のサイズが合ってナイのか残念ですが。
急行列車としての運転はココまでで、以降の上総中野までは普通列車
に変わります。…ちゃんとサボも差し替えるんですね。
では再び乗車して、駅弁活動も再開です。私の2食目は、本多忠勝公に
あやかって「忠勝弁当」と参りましょう。
見ての通りトンカツが主体。御飯スペースと逆転するほどデカいのが
2枚入り!…幕の内でコレをやられると、たちまち「めし貧乏」に陥るの
ですが、ビール買ってきて良かったな。
車内では最後の区間という事で、グッズ販売なども行われてました。
そして終点の上総中野に到着です。大原から約1時間10分の旅でした。
…ソレにしてもイイお天気ですね。横川はカナリ寒そうに見えましたが。
国鉄時代(木原線)には存在しなかった急行が、国鉄気動車によって
再現されるという、私の世代にとってはホントに楽しい企画です。
ではココからお約束の小湊鉄道…今回は養老渓谷駅から里山トロッコ
に乗り継ぎます。
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