2017年6月の木村鉄道社員旅行は東北方面でした。
私は2日目の由利高原鉄道のみ日帰り参加するという事で、前日に
飛行機で秋田へ向かい、取り敢えずリムジンバスで秋田駅に出ました。
当初の予定では、先述の通り羽後亀田駅で降りて周辺を今西刑事の
気分で歩いてみよう。
とか思ってたワケなのですが、改札前の発車案内を見るに…
「きらきらうえつ」があるんですか!…しかしアレは新潟〜酒田のモノ
ではナイのですか? …慌てて時刻表の黄色いページを見直してみます。
そもそも行路を組む時に、臨時列車をあまり意識しない(掲載よりカナリ
前に作る事が多い)ので、普段はあまり見ないんですよ。
正しくは「きらきらしらかみリレー号」。
…秋田から青森方面への「リゾートしらかみ」と連絡させるべく、たまに
延長運転する事があるらしいという事を知りました。
みどりの窓口で訊ねてみるに「酒田までなら空きがある」という事なので
先に押さえておく事にしましょう。
やはり「きらきらうえつ」のメインの売り物は、上りの酒田〜新潟で見れる
日本海に沈む夕陽なんでしょうね。惜しいハナシではあるものの、新潟
まで行ってると帰りが遅くなるのも事実。
…今回は「車両メイン」という事で「きらきらうえつ」の旅を始めます。
突発的に「きらきらうえつ」に乗ると決めたので、まずは
指定券を確保して、実景撮影と駅弁の購入なども済ませてしまいます。
…秋田駅も3年ぶりぐらいでしょうか?
今回も「駅弁の種類が豊富な事」を楽しみにして来たのですが、以前に
(自分が)大好評だった「キングサーモン弁当」は見当たりませんでした。
翌日ピカチュウ親方に訊いた所「往々にして期間限定だったりするケース
が多い」との事。じゃあ取り敢えずは、前回と違う種類のを選んで買って
おきましょう。
そして画像はナイのですが、売店(Newdays)でビールを買おうとしたら
レジのお姉さんが 「大人の休日倶楽部の会員証はありますか?」と。
…何やら会計が割引になるらしいです。「そんな歳ではありません。」
と返してしまいましたが。
そんな感じで入線時刻となり「きらきらうえつ」が入ってきました。
下り便がココで折り返すので、ソレが着く1346に入線だというのは時刻表
を見れば分かる話。
車内清掃が行われてるので、まずは外観からですが…
予想以上にキラキラしてますな。そして4両編成の全車がハイデッカー
方式なので窓が高く、屋根も昔のブルートレインみたいな高い丸屋根に
集中クーラーのようです。
…そろそろ車内に入れそうですか?では続いて車内紹介に移ります。
車内はハイデッカー方式ですが、デッキから客室まではバリアフリー化
でスロープになっています。…私の席は先頭の4号車、ギリギリだった
ので通路側ですが、ウロウロするのでこっちの方が都合がよろしい。
…という事で、荷物を置いたらまたホームへ撮影に出ると。
形式としては485系ですわな。ジョイフルトレインの一種でしょうが、
殆どが定期運用なので4両とも普通車です。
クハは普通なら「481」の所を「485」というオリジナル形式。700番台は
国鉄時代からサロンカー的な車両に振られがちな番号ですね。
…関西人の私にはあまり馴染みがなく、今回初めて実物を目にしたワケ
なんですが、登場は2001年。…改造されてからもぅ20年近く経つのか。
座席は横幅は普通車サイズですが、シートピッチはグリーン車並みに
取ってあるそうな。そして運転席直後には展望室があります。
展望室側面の大きな窓や、運転席の背後から前方を望める空間の
取り方などは、やはり同じ東北地区の「リゾートしからみ」などに通じる
所がありますね。
そんな感じで既に発車しておりますが、続いても車内の面白い所を探し
歩いてみる事にします。
車端部分にはグッズを売る自販機があったり、沿線紹介のコーナーは
ご当地の立体模型にプロジェクターで画像などを写す、なかなか凝った
モノでした。…コレは2001年の登場時からあるのかね?
と、よく分かりませんが「塗り絵コーナー」というのもあります。色々と
調べてた中で、元はあった喫煙室が途中で廃止された(全面禁煙化
された)と聞きましたので、元はソノ用途だったのかも知れません。
そしてお約束の記念スタンプ。…私は昔から「一冊のノートに集めて
後で見返す」という事が苦手なのですが、最近は「その時に使ってる
時刻表の当該ページ」に捺す事にしております。
…コノようにしておくと、不意に思い出す楽しみがあると言いますかね。
2号車のラウンジカーには売店スペースがあり、観光列車にありがちな
車内販売も通常ならあるのですが、営業するのは通常運転区間である
新潟〜酒田だけなんだそうで、ココでは閉まっております。
…残念っちゃ残念だけど「乗れただけでもヨシ」な状況だし、駅弁と酒は
秋田駅で買い込んできましたので問題はありません。
ココは座席定員には含まれず、売店で買い物をした人が優先的に座れる
スペースのようですが、延長運転区間は営業外なので、フリースペース
として開放されておりました。
…基本的に全席指定で、売店が営業してナイのにも関わらず、ビールを
持ち込んで居座ってるオッサン連中が居たりして…途中でやっと空いた
所を撮りました。
「駅ノート」ならぬ「列車ノート」がありますね。
私が知ってる駅ノートの絵師さんたちは、1枚の作品に2時間程度かける
と聞いておりますが、列車内だとソレだけの独占は難しいのでしょうか?
まだ見る所も沢山ありますが、そろそろ駅弁の1食目でも頂きますか?
「秋田比内地鶏のいいとこどり弁当」という商品でした。
…やはり秋田は比内地鶏が定番でしょ。
車掌さんが検札に回ってきて、乗車証明証とパンフレットが配られます。
…「きらきらしからみリレー号」としての運転は今年最初の日だったん
ですね。 コレは従来の「きらきらうえつ」としての区間と、リレー区間
として酒田〜秋田を走り「リゾートしらかみ」とを結ぶワケなのですが、
両方向とも上越新幹線・東北新幹線を使えば東京から日帰りで1周
出来るダイヤになるようです。
便利と言えば便利だけどなあ。こんな「乗りっぱなし」の行程を実践する
のって、鉄ヲタでも少ないのではナイでしょうか?
時々海岸線に出て日本海に面して走る感じで、最初の停車駅羽後本荘
に到着です。…後でココまで戻って一泊し、翌日はココから社員旅行に
出発する予定の所ですが。
時間調整のためか数分間停車します。特に大きなイベントはナイよう
ですが、駅員さんが横断幕でお出迎え。
はい、後でまた来ますよ。…居酒屋に関して不便な町でしたが。
そんな感じで「きらきらうえつ」の旅はまだまだ続きます。先程から
羽後本荘駅に停車しておりますが…
…4番線の由利高原鉄道ホームには、翌日に社員旅行で乗る事になる
「Panasonicエボルタ」のラッピング車両が入ってました。 乾電池電車
のギネス記録達成者である、川越工業高校の皆さんがドーンと…。
みんな作業服だから大人っぽく見えますが、彼らは高校生なんだよね。
改めてスゴい事だと思います。
続く金浦駅でも対向待ちを兼ねた停車があったのですが、下りの「いなほ
5号」が遅れてるようで、なかなか発車しません。 …しかしココも、電車
しか走ってナイご時世だというのに低いホームが残ってますね。
…羽越本線ってのは、単線区間が
多い割に貨物を含めれば運転本数
が多く、ドコかでダイヤが乱れると
カナリ広範囲に影響するイメージです。
元からなのか退避出来る駅の関係か、
後続の貨物列車まで追いついて
しまい、上りが2線とも埋まった状態
での交換となりました。
無駄にアクロバティックなスジですよ。
…結局、10分ほどの遅れで金浦を発車です。特に急ぐ旅ではありません
ので構いませんが。
発車した所で駅弁の2食目。「いわて黒豚とんかつ弁当」?
…何も考えずに選んだら、お隣の岩手県のモノでしたか。まぁ豚は
大抵の土地で飼育されてるような気もします。
ドコからか忘れましたが、隣の窓側席のお兄さんが下車したので、
勝手に移動して海沿いの風景を楽しんでおります。…落日には少し早い
けど、波に輝く陽光がキレイですね。
遊佐駅の辺りから、車窓の左手に鳥海山がよく見えます。…社員旅行
の由利高原鉄道からの見た目とは反対側からになりますが。
乗り潰しで来た時は、冬場の曇りがちなお天気が多い季節だったから、
コノ方向から見るのは高校生の時以来かも知れません。
確かJR発足1年目の昭和63年の事ですが、5日間かけて東北地方を
色々と回った最後が、まだ素の485系の「いなほ」での秋田〜新潟の
移動だったんですよ。
恐らくは公式なマニュアルでない観光案内の車掌さんによるアナウンス
で、鳥海山の説明があったのを覚えています。
…約30年の時を経て、観光列車で同じルートを走ってるというのも、少し
感慨深いモノがありますね。
そして間もなく酒田に到着です。残念ながら今回はココまでですね。
駅名標のあるイラストから「ココは山形県
だったな」と思い出した感じでしょうか。
…繰り返しになりますが同列車はココから
新潟までが定期運用であり、殊に上り便は
途中で見れる夕陽が一番の売り物だったり
しますが、残念ながら私はココまで。
…もう一度行きたい所ではありますが、
ワザワザ乗り直しに行って大丈夫かな?
私の運の悪さでは、多分にして悪天候に
なる気がせんでもありません。
やはり定期運用の範囲に入ると、駅名標もソレを意識したデザイン
だったり、専用の乗車位置案内があったりしますね。
…乗務員さんはココで交代し、車販スタッフの人もココから乗って
「きらきらうえつ」は発車して行きました。車内では撮れなかったの
ですが、車掌さんにはオリジナルの制服があるようです。
奥手に停まるキハ40系が新潟色ですね。ココまで来ると新潟文化圏
である事が分かります。
到着したホームでアレコレ撮ってるうちに、先程の貨物列車が追い
ついてきました。 …機関車は確か、東日本から貨物に移籍したやつ
ですよね。
…やはり寝台特急の削減によるモノでしょうか?些か汚れてますが、
そのままの色で使ってるのが面白い所ではあります。
酒田駅も昔は、機関区が置かれた鉄道の要衝だったようで、改札口に
近い1番線ホームには、動輪や模型などが展示されておりました。
…国鉄時代ってば「日本海」で1度だけ通ったかな。大阪発なので
コノ辺は朝でしたが詳しくは覚えてません。ぃゃ流石にSLはナイわ。
という事で「きらきらうえつ」の報告はココまでです。予期せず乗れて
ネタも拾えたし、楽しかったですよ。
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