2016年2月、自分の中で急に思い立ったのですが、次は四国に飛び
まして、愛媛県は予讃線の「伊予灘ものがたり」に乗ってきました。
乗り潰しがほぼ完了したもんで、ネタ的には段々と切羽詰ってくるのと、
これからは観光列車メインになるという事で、どうしても土日の旅行が
増えそうな気がしますね。…不本意ですが仕方ナイでしょう。
という事で金曜日に四国に前日入りして、土曜に松山駅から乗車です。
「伊予灘ものがたり」は松山を軸に予讃線の伊予大洲までと八幡浜
までを各1往復の、合計1日2往復する観光列車です。
それぞれの列車によって提供される食事が異なり、色々なシーンを
楽しめるように工夫されているのですが「行こう」と思いついたのが
何せ、実行する日の1週間ぐらい前!
…コノ手の観光列車というのはホントに人気が高く、指定券は瞬時に
売り切れるイメージがありましたので、ソノ中では比較的取りやすいで
あろう朝イチの「大洲編」に設定したという事情なんですが。
という事で時間となり、松山駅の1番線にド派手な気動車が入線して
きました。 意外と若い人のグループなんかも多い印象です。
…しかしこの方向幕、他に何が入ってるんだか非常に気になります。
車両は各地で御馴染みのキハ47
ですが…あれ?
はい、車両を改造するに当たって
JR四国はコレを「グリーン車だ!」
としてしまったようですね。
ぃゃ、悪い事だとは言いませんよ。
むしろ何故、他社は思いつかな
かったのか?…とすら思うわ。
という事で、少し時間があるので向かいのホームへも走って、車両の
外観を押さえてしまいましょう。
まず下り方向に向いての先頭が1号車。「茜の章」という名前です。
…今まで地味にローカル運用されてきて、車齢もカナリ行ってる
キハ47が、こうしてイキナリ脚光を浴びるってのはどうなんでしょう?
地味な中年男が突然、人気タレントになったようなもんですかね。
2号車が「黄金の章」という名前です。後述しますが内装も1号車とは
ちょっと違うようですね。
どちらも運転席側の乗降ドアを埋めて、ココにも座席が作られています。
…戸袋部分の窓にソノ名残りが見られますが。
では発車後刻が近付いてきましたので、乗車する事にしましょうか。
さて「伊予灘ものがたり」ですが、向かいのホームから全体の見た目も
押さえましたので、そろそろ乗車する事にしましょうか。
…乗車位置には、ゴージャスにもカーペットが敷かれています。
上のコノ画像は、列車が入線して停車した直後なのですが、よく見たら
奥の方で駅員さんが準備してるのが写ってました。
そしてアテンダントさんがお出迎え。脚が…ぃゃ立ち方がキレイだと
思いました。
そして車内です。改造はやはり、四国最大の規模と技術の多度津工場。
私が乗るのは1号車、「茜の章」ですか。
一角には畳を配置したスペースもあり、和風イメージな車内でした。
…快速のグリーン車指定席だから980円か。普通車として扱うより、
1人あたり460円の差額になりますね。100人で46,000円。
バカに出来ない増収だと思います。ぁ、食事は勿論別ですよ。
私の席は山側のこんな感じの所です。…買いに行ったのが1週間前
だったので、人気の高い海側は、やはり売り切れておりました。
でも床を嵩上げして高さを取ってありますので、視界的には問題なく、
充分によく見える感じです。
という事で、駅の皆さんに送られていよいよ発車しました。
…予讃線の伊予大洲までも既乗区間なので、今回は列車そのものを
楽しむ事に専念出来そうです。
発車すると同時に、車掌さんが検札、
アテンダントさんが 食事券のチェック
を行い、料理が運ばれてきました。
奥の方は、初老のオジサマが1人と
若い数名の男女グループ…ドコかの
大学のゼミか何かのグループかなあ?
…「伊予灘ものがたり」に乗る事が
何の勉強になるのかは謎ですが。
「大洲編」は午前中の列車なので、
モーニングセットのような軽い内容、
価格も一番リーズナブルです。
各列車とも、地元の色んなレストランが
趣向を凝らした内容なのそうですが…
難点を言えば「しっかり冷めてる」
って所でしょうか。オペレーション的に
仕方ナイ事だとは思うのですが。
いつも思うのですが観光列車ってのは、外側の日常と内側の非日常の
対比が面白いですよね。列車の上下交換の時に特にソレを感じます。
窓辺に座ってるのは愛媛県のゆるキャラ、みきゃんちゃんです。
…ってか海側2席空いてるじゃん!ドタキャンが出たのかしら?
そして列車は向井原で内子線回りのルートと分かれ、海岸線へと
進みます。こっちは最近「愛ある伊予灘線」という愛称が付いたそうな。
…些か曇り気味のお天気ではありますが、やがて車窓には伊予灘が
大きく広がります。其処彼処で小さな歓声が上がってました。
観光列車なのでアテンダントさんによる案内放送を交えつつ、カナリ
のんびりした速度(時速40km程度か?)走ります。
ふん、リア充め! いいですよ、取り敢えず今回は、みきゃんちゃんと
同伴で。…と言うか、公式サイトを見たんですが、性別が分からんのよ。
まぁイイや。
そんな感じで「伊予灘ものがたり」は、列車は向井原を過ぎ、予讃線の
海沿いのルートに入っております。
伊予上灘という駅で上下交換の運転停車。 運転区間内の各駅には、
このように通過(停車)時刻を記したポスターがあり、乗らない地元の
皆さん向けにもPRが為されています。
…手描きかと思ったら実は印刷で、ソノ辺は「素朴さを演出した」の
でしょうが。
ココで少し車内を歩いてみましょう。
1号車の後部ドアの直後には暖簾があって、奥がトイレと洗面所、
そしてパントリー(料理の準備や下げ物をするスペース)があります。
2号車は「黄金の章」 というタイトルがあり、洋風レトロと言うか、
1号車とは少し違った印象の内装になってました。
そして2号車の連結面側には、飲み物の準備などを行うバーカウンター
が設置されています。…元々は戸袋とボックス席2区画分だったとは
思えない空間の取り方で、カナリ広く感じました。
…2月の初旬だってのに、ココはもう菜の花が咲いてるんですね。
流石に南国と言うか、日本列島の長さというモノを再確認出来ますが。
という事で列車は、一番の見所である下灘駅に到着しました。ココで
5分ほどの停車時間があり、車外に出て風景などを楽しめるように
なっています。
言わずと知れた名所の駅ですから、私も乗り潰しの時にも降りてまして、
2度目の訪問になります。
…ちょっとお天気がイマイチですかね。時間的に言うと午後に戻ってくる
「道後編」が「夕景の時間帯」としてはベストなんでしょうか。
先頭車両の停止位置付近の柱にある、国鉄タイプのホーロー製駅名標。
実はコノ裏側には今時の駅名ナンバー入りの四国オリジナルが付いて
まして、「わざと」である事は確実だと思われます。
…前からあったかな?もしかしてドコからか探してきて復活させた?
列車の車掌さんも、記念撮影のサービス中…お疲れ様です。
…四国名物の「らぶらぶベンチ」がココにもありました。全部で5箇所
あるうち坪尻・江川崎に続いて、コレで3箇所目の訪問になりますか。
なかなか一緒に座る相手には恵まれませんけどね。
そんな感じでそろそろ発車。車内に戻ったら、みきゃんちゃんまで
ツーショットに増えてました。…まぁコレはカップルじゃないだろうけど。
程なくして列車は、串駅近くの入江にかかるガーター橋を渡ります。
ココは道路も海にかかる部分で、各種のポスターや車内メニューの
表紙にも使われている所で、要は撮り鉄スポットなんでしょう。
…こんな所にも、よく見たら手を振ってる人が居ますね。
美しい海岸線の風景は、もう少し続くようです。
観光列車から見ると同じ景色もまた新鮮に映るから楽しいですね。
という事で発車して1時間と少し…「大洲編」で提供される料理は、
言っちゃえばモーニングプレートだけですので、ここらでちょっと追加。
…とは言えコノ時点でカナリ風邪気味でしたから、「午前中からビール」
という気も起こらず…坊っちゃんだんごとコーヒーにしておきましょうか。
(※実際は、コーヒーはセットに含まれていたモノです。)
この砂糖&ミルク入れの構造が秀逸ですよね(最上段はツマヨウジ)。
可能なら体調が万全の時にリベンジしたいモノですか。
列車は喜多灘という駅で運転停車。ココは伊予市と大洲市に跨る駅
なんだそうな。…女子高生っぽいタッチの案内のイラスト看板の下部の
真ん中辺りに、猫ヨシヨシ島の最高峰、青島が描かれています。
そう…あの青島には、次の伊予長浜駅の近くから船で渡るんですね。
今回、青島も一緒に行路に入れれないモノかとカナリ考えたのですが
ココも船の便数が少なく、時間に余裕がなくなるので見送ったんです。
伊予長浜は通過なので上手く撮れませんでしたが、車窓から見える
のは、今時珍しい船が通る時に跳ね上がる「跳ね橋」です。
伊予白滝は、へきゑさんから指摘された「白滝シリーズ」のカナリ
離れた仲間の1つ。…ってそんな強引な!
アテンダントさんが記念写真用の
プレートを持って回ってきましたので
一枚撮って頂きました。
…自撮りの時より表情が固いですね。
キレイなお姉さんに緊張しております。
ココのアテンダントさんも、皆さんが
明るく親切に対応して下さるので、
スゴく感じがイイのですが…
ソレをいい事に1人で長時間、独占的に話しこんでしまうジイさんが
居るのが困りモノと言うか…空気読めよと思います。団塊以上の人って、
どうもああいうお姉さんをスナックの女か何かと勘違いしてますよね。
社長もブログで紹介してた、五郎駅のタヌキの駅長さん。…こういう所で
出てこないワケがありませんわ。
ホームが近すぎて盛大にブレましたが、お出迎えありがとうございます。
車内も大爆笑に包まれておりました。
そして「伊予灘ものがたり」の旅も
そろそろ終点の伊予大洲に近付いた
頃に、アテンダントさんから記念品
が配られました。
…奇しくも煎餅だな。
大洲の町を紹介したパンフレットには
色んなお店で使える割引券なども
付いています。…今回は観光しない
のでごめんなさい。
という事で伊予大洲に到着です。松山を出てから2時間と少し。
モノによりますが同じ区間を走る普通列車より、所要時間としては
長いんです(後者は1時間40分程度)。
…カナリゆっくりした速度に設定されてるようです。ダイヤに余裕が
あるから出来る事なのでしょうが。
内子線と再び合流して宇和島へ向かうコノ駅は3度目になりますが、
色んな所が「伊予灘ものがたり仕様」になってました。…ゴミ箱まで!
ホームには大洲城のお侍さんがお出迎え。 …ココは城下町です。
そして折り返しの「双海編」のお客さんをお見送りするようです。
駅前のパン屋さんも仮設のお店を出して、試食販売を行ってました。
4分後に到着する、上りの特急「宇和海8号」との並び。
…コレで戻ってもイイのですが、ちょっと一休みしましょうか。
ホームでは「双海編」のお料理の搬入作業が行われていました。
内容で比較すると、コレが一番豪華でボリュームがありそうですよ
(お値段もソレなりに豪華です)。
急な思いつきではありましたが、今話題の「伊予灘ものがたり」
は、ウワサ通りに素敵な観光列車でした。
繰り返しになりますが列車ごとに内容が変わるのも魅力の1つでしょう。
機会があれば別の時間帯のにも乗ってみたいものです。
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