全国「ネタ列車」乗車報告 #027
Train Reports #027

 鉄 道 会 社  列  車  名  乗 車 区 間  乗車年月
立山黒部貫光 立山黒部アルペンルート@ 立山→大観峰
2015/05
様々な乗り物を乗り継いで立山連峰を横断する「立山黒部アルペンルート」。前半の立山から大観峰までの報告です。




2015年の5月。有名な「立山黒部アルペンルート」の乗り潰しで富山県
を訪れました。

前夜に京都夜行バスで出て朝に富山着。そして富山地鉄立山駅
到着しました。ココからいよいよ、立山黒部アルペンルートになります。

20150608a.JPG周知の通りでしょうが簡単に述べると…
ココ立山から黒部ダムを経て長野県の
扇沢
まで、色んな種類の乗り物を乗り
継いで
通り抜ける観光コースです。

こっち側から言うと
ケーブルカー→高原バス→トロリーバス
→ロープウェイ→ケーブルカー→徒歩
トロリーバス→路線バス 
…っと。ぇ、全然分からん?

詳しくは適当に調べて頂ければいいのですが、上に挙げたうち赤い部分
乗り潰しの対象となります。

切符は現地でも買えますが、私は事前にネットで申し込んで予約して
おきました。名前と予約番号、身分証明証を示して窓口で引き換えます

最初の立山ケーブルカーだけが時間指定。ソノ後はフリーになりますが、
着席を保証するモノではありません。…恐らく、大まかな客数を把握
したいのと、混雑するから適度に分散させる必要があるんでしょう。

20150608b.JPG20150608c.JPG

という事で、まずは立山ケーブルカーです、コレで高低差約500m
一気に登りますが…まー、やっぱり混んでますね

20150608d.JPG20150608e.JPG

他で見かけない特徴として、立山ケーブルは客車の下に貨車を連結する
事が多いという点でしょうか?

20150608f.JPG混んでたので下車後にしか撮れません
でしたが。元々は資材運搬のための設備
だったので、ソノ名残りなんだそうです。

小規模なモノは信貴山(奈良と大阪の府県境)
でも見た事がありますがコレだけ大きいのは
珍しい
んだそうで、貨車の先(さらに下)
にも運転席(に順ずるモノ)が付いています。

そんな感じで約7分で美女平に到着。
名前の由来は何なんでしょう?
ドコかに美女が居るのかしら?
中国人のオバチャンなら大量に見ますが。

20150608g.JPG20150608h.JPG

そして次は室堂までの高原バスに乗り換えです。このバスでは、高低差
約1,500m
を50分かけて登ります。…有名な「雪の壁」が見れる所ですね。
バスは乗り潰しの対象外ですが、ちょっと楽しみ。

20150609a.JPG
美女平から、次は室堂まで高原バス
乗って約50分、高低差約1,500m
登ります。

最初は新緑がキレイだった車窓も、
段々と雪深い感じに変わって行きます。
でもイイお天気なので、遠くの山々まで
ハッキリと見えました。
ソレはいいのですが

平日だと言うのに(団体の中国人で)矢鱈と混んでおり
バスは団体優先で乗せるらしいので、私の席はカナリ後方
…もう少し余裕があった方がいいんだけどな。

一番の見所は、終点の室堂近くの「雪の大谷」でしょう。
積雪が最大で15メートルぐらいになり、ソノ間の除雪された道路
バスが走る風景が、観光パンフレットにもよく載ってたりしますよね。

コレが見たくて今の時期を選んだのです。流石に夏場は見れませんから。

20150609b.JPG20150609c.JPG

…左の空撮観光ポスターの接写です。恐らく、4月の開通直後の感じ
でしょう。一ヶ月経つと雪も減るのか、実際は右の感じ

でも雰囲気はよく伝わりました。奈良では絶対に見られない景色です。

ちなみにコノ道路、路線バス許可を受けた作業車しか走れません
自分で走ってみたい気もしますが、コレぐらいにしておく方がいいかも。

路線バスも最近はハイブリッド車への置き換えが進んでるようです。

…菅原文太さんの「トラック野郎シリーズ」の最終作で、一番星号
ココ(と思しき場所)を走ってましたが、アレは違う所なのか?
それか特別に許可でも取ったのかな(…季節が夏だから変と言えば変)?

しかし、冬の閉鎖時期が過ぎて一番最初に除雪を行う時って、
作業の人はどんな気分なんしょう?…ってか、最初の掘り始め場所は、
ちゃんと分かるように、長い竹竿でも突っ込んどかないといけませんよね。

20150609d.JPG20150609e.JPG

そんな感じで室堂に到着。2,450mか。ココが今回の標高の最高地点です。

…バスの後ろの方ってロールが大きいし、話し相手も居ない(言葉が
分からん)
ので、珍しく車酔い寸前になりました

20150609f.JPGターミナルから近い先程の「雪の大谷」
実際に歩ける催しもあるのですが、
時間が早すぎて「まだ」だったんです。

待ち時間で朝食…売店で「さらさら汁」
を頂きました。白玉団子や根菜類
入ったお吸い物です。

蕎麦屋も開いてましたが、一時的に
炭水化物は要りません
。…ぉぇ。

そんな感じで次は、立山トンネルのトロリーバスに乗り換えです。
中国人の皆さんも何とかバラけてきた感じで、少し空いてきました

20150609g.JPG20150609h.JPG

昔は各地に存在したというトロリーバスですが、今はこのアルペンルート
内に2路線があるだけという、貴重な交通手段です。

…コレが法的には「鉄道の一種」だというからビックリですね。
だから乗り潰す必要があるのですが、個人的には納得が行きません
詳しくは次回に述べますが。

立山のトロリーバスは全線がトンネル内なので、業務用冷蔵庫かと思う
ような巨大な扉の前で改札を待ちます。

20150610a.JPG20150610b.JPG

元々、アルペンルート内のトロリーバスと言えば、黒部ダム側関西電力
が運営する路線
が有名ですが、実はこっちにもあります

元々は普通のディーゼルエンジンのバスだったらしいですが、1996年
「電化」されたそうな。…ほぼ全区間がトンネルなのに、よくディーゼルで
やってたもんだと思いますが。

さて、トロリーバスというのは、見かけが完全に「自動車」ではありますが
鉄道の仲間だというのは、よく知られたハナシですよね。

20150610d.JPG頭上には架線があり、屋根に集電用のポール
があります。
見た感じ、左右に1メートル程度の振れ幅
なら大丈夫な感じです。ソレ以上離れると、
ポールが架線から外れる…で停まって直すと。

市街地を走ってた頃は、障害物を避ける時
等で、そんな場面が時々あったらしいですが、
全線が専用軌道だから、まぁ大丈夫でしょう。

ちなみに車体に書いてある「立山黒部貫光
という社名は、「観光」の誤記ではなく
「立山と黒部を貫く」という意味があるそうな。

20150610c.JPGそして運転席…。
運転席の計器類は電車に近い感じですが、
方向ステアリングで操作すると…
死角になってますが、加速減速
アクセルとブレーキでするんだわな。

「法的に鉄道だ」と言っても、何となく
アッサリ納得出来ないモノが
残りませんかね?どっちに近いか
と言えば、やっぱり自動車でしょ?

20150610e.JPG軌道は必ずしも「鉄」でなくてもイイ
札幌の地下鉄「鉄道」です。
名古屋の「ゆとりーとライン」も、バス
とは言え、軌道があってステアリング
操作
が要らないから、まぁ分かります。

軌道はなくても
架線から離れて走行
する事は出来ないだから鉄道だ!
ってのは、ちょっと無理ナイですか?
そこで考えたのですが…

だったらもし、例えば決まった水路があって、頭上に張った架線から
集電して走る船があったら、コレも鉄道なのか?流石に違うでしょう。

…ぃゃ、俺はトロリーバスなんて鉄道として認めない!」ってハナシ
ではなくて、単純に引っ掛かるだけなんですがね。

20150610f.JPG 何事かを決める時、よく考えないで誰かが
「たまたま思いついた」
事が、そのまま後世
まで尾を引いてる
というのは、古い法律など
にはよくある事のような気がします。

そんな事を考えつつ、約10分で次の地点
大観峰に到着しました。

…写真は撮れませんでしたが、トンネルは
鉄道で言う所の「単線区間」みたいな感じで、
途中に離合できる信号場があります。
客数に応じて走らせる台数を自由に調整
出来る
のは「バス」の便利さでしょう。

という事で「立山黒部アルペンルート」の報告は次のページに続きます。



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