2018年7月の事。山陽新幹線のキティちゃん500系で広島へ行った後、
三原市まで戻って1泊しました。
…豪雨による断水の影響で色々と不自由でしたが、何とか翌朝。
今日は瀬戸内海の大久野島という所へ「うさヨシヨシ」に行くんですよ。
本来なら三原駅から呉線に乗って約20分の忠海(ただのうみ)という駅
が大久野島への船の最寄駅になります。
…しかし周辺の見事に全線不通の状況。だからココをどぅするか?
旅行前の2日間は仕事しながらずっとソレばっかり考えておりました。
てか「在来線」のアイコンが今でも113系なんですね(塗装がV型だし)。
そもそも広島地区は115系が主体でソレ自体が少ないでしょうに。
ココからダイレクトに船で行く方法もナイ事はナイのですが、航路は
土日限定だそうで、当日には運行されておりませんでした。
…色々と調べると、呉線と平行して竹原方面へ行く路線バスが、少し
時間は掛かるものの使えると分かりましたので、ソレにしましょう。
旅行前に運行元の芸陽バスに問い合わせ、運転が再開されてる事を
確認し、昨日の夕方にココでバスの運転手さんに「時刻通りに走る
(大きな渋滞とかナイ)のか?」を訊ねておきました。
…色々と復旧が進み、問題なく行ける事が判明しております。
そんな感じで呉線の忠海(ただのうみ)駅へとやってきました。
…植木が茂りすぎて駅名が撮りにくいのは、今回の豪雨による不通
とは関係無さそうですねけどね。駅が閉鎖されてるのでコレしか撮り
ようがナイのです。
見ての通り呉線の黄色い電車が1編成、パンタを下ろした状態で留置
されています。現在はココで折り返すダイヤは設定されてナイので、
ココで運転を打ち切ったまま放置されてるんでしょう。
ぁ、105系だったのか。3扉だから確か最初は福塩線の電化区間に
入ったオリジナル(新製)車だったと思います。
…とココまで見てバス停を振り返ると、さっきのバスがまだ停まって
ました。外国人が多いから運賃の授受に時間が掛かってるのだな。
忠海駅から歩いて数分の船着場から同島へ向かう船が出ております。
…踏切からは、先程の放置されてる105系電車が見えますが、復旧まで
数か月掛かるかも知れないという事は、線路や駅の施設と同様に車両
も傷んでしまうでしょうね。何とか救出出来ないモノなんでしょうか?
踏切を渡ると大きな灯篭がありました。…コレは街道用というよりは
航海用なのかも知れません。海運の神様である金刀比羅宮(香川県)
の銘があったように記憶してます。
船の切符売場は、もっと素朴な建物を予想してましたが意外と俗化
されてると言うか、完全に観光客向けのモノになっておりました。
切符の発売の他、グッズや土産物、そしてウサギに与える用のエサも
ココで売られています(大久野島内では売ってません)。
…鹿の赤ちゃんヨシヨシの時に見た、干し草をコルク栓みたいに固めた
ヤツでしたが、私は「まぁイイか」と買いませんでした。
船は意外と本数があります。大久野島を経由して大三島まで行く便も
あり、フェリーと小型の客船が交互に走る感じ?
…しかし大久野島は全域が国民休暇村の敷地になるので、自動車は
許可を受けたモノしか走る事が出来ません。
運賃は片道310円、海底の地形のせいなのかカナリゆっくりした速度で、
15分ぐらいで大久野島に到着します。
…やはり船内には、うさヨシヨシに関する注意事項が掲示されてました。
抱っこは禁止なのと、道路付近でのヨシヨシは禁止。
コレは事故防止のためでしょう。少ないとは言っても道路には自動車が
走ってるし、レンタサイクルで島を回る人も居るらしいので。
尚、今回は「うさヨシヨシ」が目的なのですが、他に同様の島はナイと
思われますので、猫ヨシヨシのカテゴリーに分類しておきます。
…地図で見ると直線距離で2km程度でしょうか?大久野島側の港は
本土から遠い方の海岸にあるので、実際はもう少し距離がありますが。
地形の関係か、フェリーは非常にゆっくりした速度で走ってましたが
ソレでも約15分で到着します。
…ぃゃ、戦時中に毒ガス兵器の島だった時は、地図からも消されてた
と聞きましたので、もっと本土から遠いか、もっと小さな島だと思って
たんですよ。幾ら地図から消しても、コレなら見たら分かるじゃん。
…桟橋付近から早速ウサギさんが居ますよ。やはり日影が人気なのと、
随所に水飲み場が設けてあるようで、ソレに集まってますね。
そして暑い時期なので、みんなダレてます。この辺の習性は猫と似た
ようなもんでしょうか?
現在の大久野島は、島全体が国民休暇村の敷地になっており、住み
込みの従業員さんが居るものの、法的には無人島なんだそうな。
何度か来た事があるという大海駅長から事前に色々と教えて頂いたの
ですが、まずはビジターセンターに寄るのがイイという事で、ソコにも
行ける国民休暇村本館への無料送迎バスに乗る事にしました。
…砂っぽいシンプルな雰囲気のバスは、リゾート地気分になれますね。
道路にもウサギが出てくるので、送迎バスも非常にゆっくり走ります。
時速10km程度じゃナイですかね?多分ウサギの方が早いでしょう。
…と思ったら、やはり道路を横切るヤツが居ましたよ。暑くてダレてる
とは言え、やはり本気を出したら速いようで、文字通り「脱兎の如く」な
走り方でした。
そんな感じで、アタマから「うさぎ多数登場」の様子ですので、コレは
期待出来そうな展開になって参りました。
まずは桟橋から無料送迎バスで、まずはビジターセンター にやって
きました(歩いても大した距離ではありません)。
ココに各種の資料があるという事でもまずは建物内の展示物などを
見学して、基本的な知識を身に着けておきましょう。
…やはり平日なので空いてますね。バスやフェリーでは鬱陶しく感じた
外国人観光客も、島内に散ってしまうと目立たなくなっております。
館内には、訪れた人が書ける(描ける)ノートが、カナリ沢山置かれて
いました。…駅ノートなら心積もりしてきて何か描くのですが、今回は
時間の都合もありますので、ヤメておきましょう。
職員さんに声を掛けて、島内の地図を貰いました。…やはり豪雨の
被害が幾つか出ており、島の中央部にある高台の部分は立入禁止に
なってるらしいです。
という事で、まずはビジターセンター前から「うさヨシヨシ」を始めます。
…特に探さなくても、其処彼処にいる感じですよ。
調べると大久野島のウサギは約700羽。元々、毒ガスの実験用にも
ウサギが飼われてたそうですが、ソレとは関係なく1970年代に放された
モノが野生化して増えたんだそうです。
大半が「アナウサギ」という、薄茶色のやつのようでした。
…そう言う名前だけあって、浅い穴を掘ってソコで寝転んでる子が多い
感じです。暑い時期ですから、コノ方が涼しいのかも知れません。
ウサギって私は、小学校のウサギ小屋で飼われてはいたものの、特に
飼育委員とかでもなかったので、殆ど知らないのと同じです。
…見てると「意外と尻が可愛い」という事に気付いたりもして。
そんな感じで、大久野島の「うさヨシヨシ」の旅が始まりましたよ。
平日なので人も少なく、ヤシの木が植えられた道に夏の青空と…
瀬戸内海ではありますが南国のリゾート地みたいな気分ですね。
島の北の方へ回ると、対岸の本土…竹原市は肉眼で見える距離です。
ちなみに島の真ん中付近に国民休暇村の施設があり、島内の各所に
毒ガス製造施設の遺跡が残ってまして、「うさヨシヨシ」と平行して見学
しておりますが、ソレに関してはブログで後からマトメて報告してます。
繰り返しになりますがウサギは島内に700羽なので、特に探さなくても
あっちこっちに居ます。
エサは特に買って来なかったのですが、コイツらを見てるとソノ辺の草
でも勝手に食べてるワケだから、コレなら与えても問題はナイだろう
という事で、適当に引っこ抜いてあげてみました。
…ウサギってのは猫より単純な(というか猫が小賢しすぎる)イメージ
でしたが、やはり大喜び?
カナリ前の社員旅行で、山形鉄道の宮内駅でもっちぃ駅長を見た時は
「何となく新幹線っぽい顔つきだな」と思ったんですが、草食動物と
いうのは概ね、周囲の外敵に気を配りつつ生きる必要性から、こんな
目の配置になるそうな。…ぁ、また穴掘ってるのが居ますよ。
抱っこは禁止ですが、エサを求めて膝に乗ってくるのは居ます。
コノ程度なら大丈夫かな?…てか何も持ってナイけど。
ウサギもペットとして飼える種類のは居るし、以前に従姉が飼ってた
のは知ってるんですが、あまり鳴かないしリアクションの少ない生き物
かと思ってました。…意外と色んな表情をするもんだと分かりました。
ビジターセンターから歩いて、国民休暇村の本館近くへやってきました。
…平日で観光客が少なく、手持ち無沙汰なのか腹が減ってるのか、
取り敢えずは人間を見つけると寄ってきます。挨拶に出てくるという
よりは「何かエサくれよ」って事でしょう。
コレは奈良公園の鹿も各ヨシヨシ島の猫も同じ行動パターンですわ。
私はエサを買って来なかった(対岸の船着場と駅前のコンビニでのみ
買えるらしい)ので、またソノ辺の草を千切ってあげてみましょう。
てかキミ、それはエサではなくてカメラのレンズですよ。
所で「大久野島全体で700羽」というのは、ドノぐらいの密度なのか?
気になるので帰ってからWikipediaで調べてみました。
大久野島…0.7?にウサギ700羽
奈良公園…502ヘクタールに鹿1,200頭
…単位の換算が面倒でしたが、密度にすると大久野島のウサギは
奈良公園の鹿の6倍という事になるようです。そりゃよく見るワケだ。
ウサギ同士がドノようなコミュニケーションを取ってるのか知りません
が、近付くと牽制するような構えを見せたり、仲がいいと相互ヨシヨシ
状態だったり、コノ辺も離島猫と似たような雰囲気に思えました。
…そして猫が喜ぶ「顎の下ヨシヨシ」はウサギにも効くようですよ。
尚且つウサギってのは、割と頻繁に後ろ脚で立ち上がります。
…コレは流石に猫では滅多に見ない(飼ってたら別か)ので、結構な
カルチャーギャップを感じました。最近は否定されつつあるけど、野球
などのトレーニングで「ウサギ跳び」ってのがあるぐらいですからね。
大久野島のウサギは殆どが薄茶色のナキウサギという種類らしいの
であり、時々白黒の八割れとか目立つ子が少数居る感じです。
…離島だとやはり血縁が濃くなるから、猫でも似たような色のが多く
なりますわな。コレもまた同じような事情でしょうか。
時々、野菜を貰ったようなグループも見かけました。
…専用のエサは対岸のコンビニと船着場で売られてますが、特に持参
が禁止されてるワケでもナイようです。
暑い日だったので、日陰でダレてるのがデフォです。…島全体が
国民休暇村の敷地なので大抵の場所が公園状に整備されており、
道路や運動場などの施設以外は大体が木陰なのですよ。
ぱのと同じく耳が欠けた子が居ました。…野良猫の場合、コレは避妊
手術済みという印なのですが、ウサギに関してはどぅなんでしょうね?
「増えすぎると困る」という事情はあろうから、何らかの管理と調整
は行われてるでしょうが、今回はソコまで調べておりません。
…そして離島猫だと、エサ不足や生存競争で意外とボロボロな子が
居たりしますが、大久野島のウサギに関しては平和そのものと言うか
毛並みもキレイだし、それぞれみんな仲がイイ印象ですよ。
住環境で言うと、やはり奈良公園の鹿に近いのかも知れません。
お約束の顔面アップと尻で。…目がコノ配置だと視野は広そうですね。
ソコから考えると、ミッフィーちゃんの不自然さに改めて気付いたわ。
そしてウサギは後ろ脚で跳ねる生き物だから、こんな角度にも曲がる
ようです。…コレは猫には無理じゃない?
…そろそろ飽きてきた?実は私もです。もう少し見たら昼食にしますね。
色々と回ってるうちに、ウサギの生態もソレ なりに分かってきた積り
ですので、少し見る角度を変えて、風景としてのうさヨシヨシも試して
みましょう。
…今までシゲシゲと見た事はなかったですが、ウサギってのも独特の
形をした生き物であり、猫以上に顔がデカいイメージです。敢えてソノ
辺を強調して撮ると左のような感じ。…揃えた手が可愛いですね。
右は東屋の日陰に居る子をシルエットにしてみました。やはりソノ耳で
よく分かると言うか、月面ではウサギが餅を衝いてる…ってのを最初に
発想した日本人の気持ちが何となく分かるかも知れません(適当)。
そしてウサギってのは、割と頻繁に2本足で直立して何かやってます。
で人間に気付くと取り敢えずヤメてこっちを見るんですよね。
何かの作業をしてて客に気付いてなかったコンビニの店員さんが、
「ぁ、すいません!いらっしゃいませ。」というあの雰囲気と同じです。
そんな感じでうさヨシヨシに回ってるうちにお昼になりました。
ココで昼食なのですが、豪雨の影響が気になるから、国民休暇村は
営業してるのか?と言うのを懸念しておりました。見ると通常通りに
大丈夫なようです。
一応は日保ちのする総菜パンなどを持ってきましたが、コレは後日に
回しましょう。
…施設のエントランスでも、日陰部分ではウサギがダレてましたが。
調べて見ると大久野島という所は、戦時中までの毒ガス研究施設の
せいで水源そのものがヤバく、井戸を掘っても高確率で砒素などの
毒物が出て、飲める水源がナイのだそうな。
だから水は本土から送られるのですが、水道管ではなくタンクローリー
などで直接運んでるのだとか。
…豪雨で浄水場がヤラれても、他で確保出来れば問題はナイ?
もしかしたら三原市や竹原市の本体より強いのかも知れません。
レストランも通常営業だったので(しかも空いてる)、この辺の名物の
たこ尽しにしてみようという事で「たこ欲張り定食」にしました。
見ての通りですが、たこ飯・たこ刺身・たこ天麩羅のセットですよ。
ビールもあるし、心配した分の喜びでホントにいい昼食を頂きました。
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