2021年2月、佐賀県唐津市沖の加唐島と言う所へ猫ヨシヨシに行こうと
思い付きました。フェリーで着いた新門司港から途中で雪に見舞われ
つつも、何とか西唐津駅まで到着した所からのスタートです。
加唐島行きの船はココから更に約20km先の呼子と言う港から出るん
ですが、色々と調べてみると西唐津〜呼子にソノ名も「呼子線」と言う
国鉄の未生成線があるらしいのです。
…コレも何かの縁かと思いましたので、折角だから呼子線の遺構を
探しながら現地まで行く事にしました。
未生成線と言えば私の地元(奈良県)では
五新線の一部がバス専用道路として存在
したのを知ってるんですが、正直に言えば
呼子線に関しては今回の計画を立てるまで
全く知らなかったのです。
…だから全てを網羅するのも大変なので、
目に見える範囲だけで許して下さい。
Wikipediaによると呼子線は昭和36年頃から
地元の要望で計画が始まり、昭和43年には
主な構造物が完成したものの、昭和55年に
国鉄の赤字で工事が凍結されたようです。
未開業区間の営業キロは15.7kmだそうな。
上の地図はトンネルなどを省いた地上区間のみの物ですが、当時
各地で建設が盛んだった鉄建公団の典型的な無駄遣い物件でしょう。
当然の事に西唐津駅からスタート
するんですが、駅の間近にも放置
された土地が残ってました。
同線がすぐに開業しなかった理由
の1つに、市街地での用地買収の
遅れと言うのがあったんですが、
そう考えると西唐津駅の近くでは
未取得(未生成線にもなってナイ)
部分も存在するのかも知れません。

ココから市街地の西側を流れる佐志川を渡って、海岸に沿う感じで
北へ向かいます。この部分の土地は取得済みのようですが、橋梁の
工事はまだたったようですね。
…てか海へ出れば寒いのもマシになると思ったんですが、相変わらず
雪は断続的に降ってるし、山手の方から来た宅配便のトラックが
タイヤチェーンを付けて走ってました。…今日はどんな天気やねん?
海岸から少し内陸部に入った山沿いに未生成線が続きます。道路と
平行して築堤の工事は完了してたようで、随所に国鉄の土地境界を
示す「工」マークの杭が見られました。
そしてココから先は一部の区間で道路への転用が決まったようです。
線路用地に沿ってバリケードの壁が造られ、新しい工事現場になって
ました。…この感じではつい最近になって工事が始まった感じですね。
既に掘られているトンネルや建設済みの高架橋も道路として再利用
されるようですが、恐らくは単線として計画されてた物だろうから、
バイパス道路に変えるには幅が足りないでしょう。
そうでなくても建設から50年近く放置してあれば、橋桁などは造り
直さないと危険だと思われます。
私は他所者なので、この辺にバイパスを作ってドレぐらいの需要が
あるのか、また具体的な開通時期も知りませんが場所によっては
ほぼ完成してるような所もありました。
…バイパス道路に使えなかった部分は、昨今の流行りかも知れない
ソーラーパネル置き場に転用されてる所もあります。
終点の呼子付近に明らかに完成してて、車でも通れそうな区間がある
のを発見しましたので、ココは実際に走りたくなりました。
奈良県内の五新線でも一部の区間
は地元の人たちが生活道路として
使ってるので、ソレと同じような感覚
なのだろうと思い、公道からの進入路
を探しつつ走ってきました。
左の航空写真上の現在地マークの
地点が右の画像です。やはり五新線
にそっくりな雰囲気ですね。
…未生成区間も確かにアスファルト舗装されており、降りれると言えば
降りれるようですが、その先が雑草で完全に埋まってます。
仕方がナイので更に先へ進みます。明らかに鉄建公団の仕事による
高架橋が出てきました。この高架橋の前後が雑草で埋まってて通行止
になってると思われます。…離合が困難だからでしょうか?
そしてようやく進入路が見つかりました。…しかしカナリの急勾配&
狭いカーブを曲がる必要があり、軽自動車サイズかと思われます。

路面はアスファルト舗装されており、車線も引かれてますが狭いです。
一応はGoogleマップやカーナビでも、相応に拡大すると載ってる道路
なのですが、推奨ルートとしては出ないようですな。
先程のと似たような感じの高架橋もありました。
道幅としては普通車でも充分だし工夫すれば離合も可能でしょうが、
問題は左右の雑草です。
…草だから多少は車体に触れても大丈夫だろうと思ったら、灌木の
硬い枝が意外と多く、車体に細かな傷が増えてしまいました。
大切に乗ってる車ではありますが実の所、より長く乗りたいから折を
見て一度全塗装しようと思ってまして、車体が凹まない程度の傷に
関してはソレほど気にしてナイのですよ。
なので一点だけ忠告するとすれば「レンタカーでは行くな」ですかね。
返却時の言い訳が面倒な事になります。
そんな感じで最後にトンネルが出てきました。未生成線や廃線跡の
トンネルは危険防止のために閉鎖されてる所が多いんですがココは
普通に通れるようです。
…ポータル部分に銘板がありますが、やはり完成は昭和46年ですか。
トンネルとしては新品に近いけど50年近く前の物なんですね。
トンネル内も舗装されてるから自動車用に転用されてるのは間違い
ありませんが、照明の類はありません。
また同線の他のトンネルでは、地場で製造されるハムやソーセージ
を熟成させる施設として再利用されてる物もあるそうな。
最後のトンネルを抜けて大きなカーブを曲がると、終点の呼子駅の
予定地に出ます。呼子も港のある町だから中心街は海に近い低地
なんですが、ココは商店街などから外れた高台ですね。
鉄道が来ると言う事で当時の呼子町(現在は唐津市に編入されてる)
では駅前に団地を建てる計画もあったらしいのですが、双方とも実現
しないまま空き地になってる感じでした。
そしてココが終点の筈なのに、更に先にも高架橋を作ろうとしたらしい
建造物がありました。
どうやらココから更に半島を回って、松浦線の伊万里まで繋げる構想
があったらしいのですが、コレに関しては認可すら降りてナイそうな。
…ぇ、じゃあ認可されてナイのに造りかけたって事?
ソレほど馴染みのナイ所をいきなり調べる事になったので、ホント
に上っ面ではありますが、呼子線の旅は車で行くと意外と過酷だと
分かりました。
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