廃線跡を探る旅 #001
The trip for abolished railroads #001

 鉄 道 会 社  路 線 名  廃止年月  調 査 区 間  訪問年月
有田鉄道
2002/12
金屋口→藤並
2015/01
本格的に廃線跡を探る旅のキッカケとなった、有田川鉄道公園〜有田鉄道跡地を探る旅の報告です。 




2015年1月の事、和歌山県の有田川鉄道公園動態保存されている
キハ58003を見学に来ました。

その保存車両は、公園内の交流館から元の終着駅であった金屋口
まで走るので、ソレに乗っての到着です。

有田鉄道はココからJR紀勢本線藤並まで、6km足らずを連絡して
いたミニ私鉄です。…以前は藤並を経て湯浅の海岸線まで線路が
あって、ソコまで貨車でミカンを運び、船積みが行われてたそうな。

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…あー、この感じ覚えてる(ってか思い出した)わ。
元々あまりお洒落な駅ではありません。表記がなければ町工場と
間違う
ような見た目ですね。
右下の表記は「有田鉄道」ではなく「有田川鉄道公園」となってます。

で、鉄道は営業してないものの、会社は実質的にバス会社として
残ってます
。当時から駅前にバスの車庫があって、そっちの方が
活気がありました
。…このパターンは各地にありますよね。

…と、列車の折り返しまでの5分をオーバーしそうな勢いで見てて、
小走りに戻るハメになりました。
まぁ乗り遅れても歩いて帰れる距離なのですが。

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という事で、一旦交流館に戻りまして、ココまで来たら廃線跡
気になるもんで係の人に詳細を聞き、レンタサイクルで出かける事に。

ほぼ全線が遊歩道として整備されてるらしいです。
そして自転車のレンタル料も無料!…さっきエアロバイクに乗り損ねた
ので、リアル自転車で少し運動してきましょうか。

ぁ、避暑地によくありがちなタンデム車(サドルが前後に2つあるやつ)
もありましたよ。…係の人も「どっちにしますか?」てワザワザ聞く事も
ナイと思うのですが。

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当時の営業キロが確か6キロ弱だったと記憶してるのですが、
ほぼ全線が「ポッポみち」と呼ばれる自転車&歩行者の専用道路
として整備されています。

地図で見ての通り、路線の南側に県道が2本ありますので、
バスはココの何れかを通ってるんでしょうね。
あと、本数は少ないですが、町営の送迎バスが存在します。

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何故かイキナリ車輪のオブジェが置いてあったりしますが…
歯車があるから、ロッド(連結棒)つきのディーゼル機関車あたりか?

途中にある、一般道路との交差点は、当然ながら元は踏切だった
ワケですよね。
「ミカン畑の真ん中を走る」という風景は昔と変わりません。
地元の人がジョギングやウォーキングをしてる光景を見かけました。
…こんなのが近くにあったら、毎日の運動も楽しかろう(鉄ヲタ的に)

しかしミカンの栽培って、思ったより管理が適当と言うか…
盗まれないのかなあ?
朝のジョギングの途中に、他所の家に配達してある牛乳勝手に
飲んじゃう
というのは、昔からあるマンガのネタですが、ココでは
ミカンを勝手に齧りながら…ソレは無理か。

地面に落ちてるヤツもありますね。私の故郷はスイカの産地なの
ですが、種だけを取るために畑に放置して、腐るに任せてある場合が
よくあるんですよ。

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金屋口から数えて一つ目の御霊(ごりょう)駅は、ホームと駅舎
そのまま残ってました。ちゃんとラッチもありますね。
ジョギングの途中で休憩したり、地元の若者が夜中に無意味に
集まったり
、色んな用途に使えそうです。

では更に進んで行きましょう。

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何箇所かで小さな川を渡るんですが、1つ鉄道そのままのガーター
鉄橋
が残されてました。ちゃんと銘板もありますね。

お天気のイイ日であり、和歌山という比較的温暖な土地でもありで、
1月ににしては暖かい日でした。

昨今は観光案内所などに大抵レンタサイクルがありますから、
「時間が空いたら自転車に乗れ」という社長から学んだ発想で色々と
巡るのが楽しくなってきました。そして途中で見たモノ…。

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有田鉄道とは直接の関係はナイでしょうが、有蓋貨車の倉庫

国鉄末期に流行りましたね。貨物輸送極端に落ち込み(システム
に限界があった自業自得のようなモノ)、余った貨車を切り売りして
いったんですが、ソレなりに好評だったようで各地で見かけます。

と、ナニやら「肉球」の足跡
多くの場所で「ぽっぽみち」に平行してミカン畑を行き来する農道
あるのですが、簡易舗装のセメントが乾く前に何者かがトコトコと…
大きさからして猫ではなく犬かな?

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という事で、こちらは交流館から約6キロJRの藤並駅前に到着です。
色々と見ながら走って、また折り返して1時間と少しでしたか。
久し振りにイイ運動になりました。…こういうの、近くに欲しいよな

ブログネタもそろそろ新規の区間は頭打ちなので、この頃から鉄道保存
施設廃線跡、更には猫ヨシヨシを探る旅が多くなって行きました。



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