2013年9月の事ですが、中国地方の乗り潰しを順に回ってた一環として、
水島臨海鉄道に乗るべく倉敷へやってきました。
現在は全て引退してたキハ20型(国鉄時代の形式名称)気動車が当時
はまだ走っており、折角だからソレにも乗ってみようという試みです。
駅舎の隣にあった建物(コインロッカーのスペース)に「貨物営業所」
の文字を外した痕が!
…民営化前は全て「国鉄」でしたから、大きな所は旅客駅でも貨物窓口
があったりしたもんです。
ってか岡山って何か「貨物の流通が他所より盛ん?」というイメージが
あるんですよね。山陽本線は矢鱈とコキが走ってるし、 トラックの登録
台数が多い(ナンバーの数字の進みが早い)し…。
更にその隣の倉敷市駅から、水島臨海鉄道が発車します。
…何の脈絡もナイですが、ヤンキー物のVシネマに出てきそうな
雰囲気に思えました。恐らくそんな実績はありませんが。
そんな水島臨海鉄道ですがキハ20型など、国鉄形式の「ネタ気動車」
の運用に関しては公式サイトの時刻表に運用が表示されております
ので選んで乗る事が出来ます。
…但しワンマン運転が出来ないとかで運用は平日のみ!コノ辺は
私には「サービス業の強み」ですが、一般の皆さんは注意ですよ。
まずは新しい車両に乗り終点の三菱自工前を目指します。途中から 貨物専用線と分岐して少し行くと海に出ました。…海っても完全に
「港の一部」ですね。
雨は降ってないものの、朝から山陰地方では各所で運休が相次いだ日
なだけにかなり鬱陶しいお天気です。
という事で、すぐに終点の三菱自工前です。一見して分かりませんが、
名前の通り三菱の自動車工場があるんでしょうか?
…三菱なら先代のデボネアが欲しいな。アメ車っぽいスタイルが好き。
旅客営業としてはココが終点ですが線路に車止めはなく、更に先まで
続いています。…何があるんでしょ?
線路に沿った道を延々と歩いて行くと…倉敷貨物ターミナル駅。
ココが本当の終点のようですね。同社の貨物駅ではありますが、
どうやら車両基地も兼ねてる感じでして…
居ました、今回のお目当てであるキハ20!
…あまりにもノスタルジーな風景なので、画質を落として白黒化した
モノもおまけ…。「昭和40年頃の風景です」っても通りそうでしょ?
…ソノ場合、雲が工場の煤煙に見えたりせんでもナイですが。
もう1編成あるキハ20は同社のオリジナル塗装。
…と、ココにも久留里線から貰ってきたキハ30が!
後々整備してデビューするらしいですが、今はお休み中の感じでした。
よく見たら、久留里線の表示とJR東日本の優先座席ステッカーが
残ったままですね。…ってか幕じゃなくてコノ部分もステッカー?
さて、帰りはさっきの三菱自工前からキハ20に乗るのですが、実は
あんまり時間がありません!…急いで帰らないとね。
戻った三菱自工前駅を改めて見てみましょう。基本的に工業地帯
なので、朝夕に偏ったダイヤで、昼間は閑散としてるのが分かります。
ベンチは座る時に座面を起こすタイプ?あんまり駅では見ないです。
来ましたねぇ。
先程の倉敷貨物ターミナル駅で
側線に停まってたヤツですが。
元々はJR四国の余剰車だそうな。
ちょっと前に千葉県のいすみ鉄道で
「キハ52の復活運転に乗りたいなぁ」
とか言ってた矢先。ほぼ同一コンセプト
のキハ20に素で乗れちゃうなんて。
…でもペース狂うよな。
はい、改めて書いといて貰わないと忘れてましたが、ドアは手動です。
20系客車とか、この時代の車両にありがちなのですが、
開けるのは手動で閉めるのは自動って何なんでしょう?
通勤電車はもっと昔から全自動だったから、技術的に無理だったワケ
じゃないのに。…コストダウンなんですかね?
国鉄時代の車番ではなく「キハ20X」という表現で、入線順に連番に
なってる模様です。…出来たらサボも再現して欲しいなあ。
冷房化改造は為されてますが、ほぼオリジナルの車内ですね。
昭和35年製造ですか。
子供の頃「何でココだけ太いの?」と思ってた車体中央の背もたれは
煙突スペースですよね?
昭和中期〜末期の国鉄車両って、青いシートに薄いグリーンの壁って
寒色系の内装が定番ですが、コレは冷房のない車両が多かったから、
夏場に少しでも涼しげな雰囲気を出すためだと聞いた事があります。
…アノ色に、煙草と消毒液?の入り混じった匂いを感じると
「旅に出るんだなあ」という何とも言えない旅情を感じたもんですが。
灰皿は撤去されてますが、よく知ってるコレより1世代前の小さなタイプ
が付いてたようです。フタを半回転させるやつ。で、栓抜きが健在と!
そんな感じで、僅か30分ではありましたが、昭和の旅情を感じつつ
倉敷市駅まで戻りました。
各地でSLが復活するとは言っても、実際に乗れるのは客車の方。
…毎日走ってるから指定券が奪い合いになるような事もナイし、当時の
雰囲気を残す車両に気軽に乗れる方が私は好きだな。
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