2015年9月に訪れた北海道ですが、3日目のコノ日は昼前に網走を 出て釧網本線を乗り終え、釧路に到着しました。
コースとしてはココで根室方面に乗り換えるのですが、コレまた空き時間
が3時間…。上手い具合に「ノロッコ号」の設定がありますので、乗って
時間調整する行路を組みました。終点の塘路まで行っても間に合います。
既に入線してますね。富良野のソレとは車両の仕様は似てますが、
塗装デザインがカナリ違います。…こっちの方が渋い感じかな。
くしろ湿原ノロッコ号は1989年に運転を開始しまして、去年(2014年) が25周年だったようです。…もっと最近の発案かと思ってましたが。
…旧型客車だな。スハフ44あたり?乗車定員は少ないも知れんが、
こっちの編成の方が面白そうな気がします。
そして釧路駅の3番線は「ノロッコ号ホーム」という名称になったそうな。
…木村駅は存在しないのに、ノロッコホームが先に出来ちゃったよ。
機関車は嵯峨野、奥出雲、わ鉄…と、トロッコの定番になってしまった
DE10型ですね(富良野は派生車種のDE15ですが)。
出力とか軸重が丁度イイんでしょう。…余ってそうだし。
所属札の「釧」の字体がカッコいいのと、旋回窓に北海道を感じました。
…エンブレムの比較。字体は同じですね。
ノロッコ号は、コノ手の観光列車には珍しく自由席が設定されています。
18シーズンとは言え夏休みの終った平日だし、どうせウロウロするから
席は決まってナイ方がいいし、喧しい団体を避けて座れるし…って事で、
特に指定券は取らずに来ました。
発車まで、まだ時間がありますので、ノロッコ号の編成と車内をもう少し
詳しく見てみましょう。
基本的に客車だけで5両編成ですが、
コノ日は平日だからなのか、1両少ない4両編成での運転でした。
トロッコ列車という事で、メインは展望車です。コレが4両(当日は3両)
繋がってて、ココが指定席になります。
基本的には「富良野・美瑛」と同一設計なんでしょうか?
50系客車の北海道仕様である51系から改造されたモノで、「オクハテ」
とか「オハテフ」とか、基本に忠実なんだかそうでナイのかよく分からん
形式名称になってます。
…その「オクハテ」がコレですね。
釧路方向…往路では最後尾に、
無理矢理に作ったような運転席が
あります。
帰りはココから、反対側の機関車を
制御するという事ですわな。
コレも最近のトロッコ列車の定番
のスタイルになりました。
…いつも思うんですが、コノ手の車両の前照灯とか運転席の制御機器
って、わざわざ新しく作るんですかね?廃車体とかの余ってる部品
を適当に見繕って作ったように思うし、そうでなきゃ本末転倒でしょ?
「このライトは元々は何のやつなのか?」とか、色々と気になります。
そして自由席がコレ。1両だけ「そのままクロスシート」の車両が、
機関車の次に繋がってました。…窓を埋めた部分は機械室か何か?
先述の通り、私は特に指定券を買わずに来ましたので、ココに乗ります。
1人で1ボックスを使える程度の乗車率ですから、こっちの方が気楽
と言うか…指定席にはお約束の中国の皆さんが大量に!
…こんな東の端っこな場所にまで押しかけて来るというのがもぅ。
誰か「わざわざ紹介した」人が居るんでしょうが…まぁ大変です。
編成の中ほどには、売店と記念写真スペースがありました。
…カウンター上の角に近い所にあるのが、コンビニっぽい微妙な弁当
ですが、 資料によると「のんびり弁当」という商品名なようですね。
先程本格的なのをしっかり頂きました
ので、ココはパスしてもOKでしょう。
…と、最も原始的な記念写真フレーム
も用意されてますので、折角だから1枚。
売店が忙しくならないうちに、
係のお姉さんに撮って頂きました。
そんな感じでどうせウロウロするから、
私は自由席の方がイイんですよ。
アレコレ見てるうちに発車時刻となったようですので、猫じゃない ノロッコ号で、釧路湿原の探検に出発です。
前置きが長くなりましたが、釧路を出発して程なく、湿原の雄大な風景
の中へと進んで参りました。
■釧路1357---塘路1443 快速9334レ
くしろ湿原 ノロッコ4号
…最初に見えるのが岩保木(いわぼっき)
水門。釧路川に設けらけた施設で、
大きな構造物の端っこに小さく見える
のが、明治時代に作られた初代の水門
だそうな。
…こんなゆったりした流れの川にも
水門が必要なんですね。
9月の初めの事ですが、まだまだ緑の豊かな車窓です。
左手には蛇行する釧路川が寄り添い、キツネとか鹿とか、カヌーで
川下りをする人たちの姿も見えました。…撮れてナイけどね。
カヌーの皆さんは、みんなノロッコ号の通過時刻を把握してて、ソレに
合わせて目立つ位置に停まって、手を振ったりとかするらしいです。
その名もズバリの釧路湿原駅。ホントに付近一帯が全て釧路湿原です。
近くに展望台などもあるようで、ココで結構な人数が降りました。
折角だから空いた車内を歩いて、
最後尾の車両からのショット。
…「ノロッコ号」とは言え、基本的には
それなりの速度で走ります。
幾つかのビューポイントで徐行して、
案内のお姉さんが風景の解説を付けて
くれるんですよ。
…コレも各地のトロッコ列車と同じかな。
という事で、釧路から約45分で、終点の塘路に到着です。
湿原を越えて幾つかの集落がある所なので、自由席は地元の方の利用
もあるようでした。全席指定の観光列車より親切なイメージです。
…国鉄灰皿の再利用がイイですね。田舎の普通列車も全てが 禁煙になって、今では見られなくなった懐かしのアイテムです。
ココで一休みしたら、また同じ編成で釧路へ戻るのですが、折角だから
駅前ぐらいは見てみましょう。
交換が可能な構造の駅なので、元は「機回し」をやってたんでしょうね。
今は反対側に「オクハテ」がありますので、そのまま折り返します。
現にココで先発の釧路行き、4733Dが先に出て行きました。
…急ぐ場合はコレで帰ってもイイのでしょうが、見送ります。
こちらも近くに展望台があるようですが、ホームからでも湿原の風景が
キレイに見えます。
…私は先に踏切を渡って駅舎側へ出ましたが、ホームではなんとか
ツーリズムの団体さんによる記念写真大会が続いております。
(※斜里で見たのとは違うグループと思われますが。)
キチンと並んで順番にやってるのはイイとしても、数が多くて大変。
木村鉄道の社長撮影より時間食ってました。
駅前に茶店があったので、おやつタイムという事で、ココの名物だという
「いもだんご」を頂く事にしました。
…ジャガイモを練り込んだような「おやき」でと思って頂ければイイと
思います。トッピングのツブツブは黒胡椒、甘いタレに意外と合うんです。
コーヒーはデカンタから勝手に淹れるという、昨今のコンビニを先取り
したスタイル。…煮詰まり具合が香ばしくて何とも。
そんな感じで約30分の滞在で、同じ編成のノロッコ号で釧路へ戻ります。
■塘路1514---釧路1604 快速9333レ くしろ湿原ノロッコ3号
…検札の時に乗車証明証が貰えるのですが、往路と復路でデザインが
違うんです。芸が細かいですね。
釧路へ戻ったら、次はいよいよ3日目の最終行路。
花咲線(根室本線)で、日本の鉄道の最東端、根室を目指します。
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