全国「ネタ列車」乗車報告 #008
Train Reports #008

 鉄 道 会 社  列  車  名  乗 車 区 間  乗車年月
JR東日本 BRT(バス高速輸送システム) 盛→気仙沼
2014/10
東日本大震災からの復旧で誕生したBRT(バス高速輸送システム)…。一体どんな乗り物なのか?気になりますよね。




東北地方の乗り潰しも大詰めの2014年10月、横に走る山田線釜石線
などと併せて、震災復旧で「BRT…バス高速輸送システム」化した区間
「乗り鉄」する事になりました。

20141106h.JPG 盛から気仙沼の大船渡線は高校生の頃…
鉄道だった頃に乗ってますので、ソレとは
どう変わったのか?ちょっと興味を持っての
初体験
となります。では行ってみましょう。

BRT、bus rapid transit
バス高速輸送システム?

五新線などの専用区間とは違うのか?
ゆとり〜とラインとも違うのか?

…私がよく間違うBLT「ベーコン・レタス・トマト」のサンドイッチの事
ですが。ぇ、そんなのはお前だけ?

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先述の通り、元々は鉄道の駅であった施設線路の部分をアスファルト
を嵩上げ
して、そのまま乗り場にしています。

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田舎のバスターミナルと同じ感覚で、ついつい道路を横断しそうに
なりますが、ココはBRTの軌道内だという事で、「踏切」に当たる
緑色の横断帯以外は立入禁止
ココを渡るか、元から残ってる跨線橋を通らないとダメなんですね。

車両はこんな感じ。構造は一般的な路線バスと同じですか?
何となく「ゆとり〜とライン」みたいな、特殊な部品が付いてるモノを
想像してましたが。

20141107e.JPG 20141107h.JPG

■盛1241---気仙沼1359 BRT(便名不明)

そんな感じで発車。元は鉄道の線路があったであろう(既乗ではありますが
覚えてない)場所が、専用道路に改装されています。
風景も列車の車窓そのままな所がありました。

途中には待避所もあるんですが、両方向に信号が付いてて閉塞システム
になってる感じですよ。

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面白いのは踏切に当たる部分です。遮断機が「こっち側」に付いてて、
BRTが通る時だけ 開くんですね。ソレに連動する信号機もあります。

で当然、全ての区間が専用道路として復旧してるワケではないので、
一般道を走る所もありました。
…右の画像、矢印の向こうが未整備の線路用地なようです。

しかし乗ってて気が付いたのですが、車内アナウンスの放送が総じて
「この車は…」とか「発車直後にBRTの後ろを横切らないで下さい…」
みたいな感じで、断じて「バス」という単語を使わないの。

ぃゃ、バスでしょ?何か別のコダワリがあるんでしょうか?

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気仙沼に近くなると、元の軌道から
大きく離れて、海岸沿いの一般道
走ります。

有名になった「奇跡の一本松」
近くにも停留所が追加されてて、
車内からですが見る事が出来ました。

…ココでの乗り降りも多かったです。

ソレにしても、隣にまだ壊れたままのビルが残ってて、少し痛々しい
感じは否めません

そんな感じで気仙沼に到着。ココから再び鉄道の旅に戻ります。

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大船渡線は当時、ポケモンのスタンプラリー をやってました。
巨大ピカチュウがお出迎え。
25年ぶりに訪れた駅舎は、前にアーチ状の屋根が追加されてました。

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一ノ関方面へは鉄道で行けるのですが、気仙沼線は柳津までが、
こちらもBRTです。

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この駅舎と跨線橋の感じは覚えてますが、 すっかり「道路」なんですね。
しかし、元の(鉄道だった頃)の乗車位置点字ブロックを残したまま
横断禁止にしてしまうのはマズいでしょう。場合によっては危険です

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大船渡線も今回乗ってきた山田線・釜石線の内陸部と同様、震災による
大きな被害からは免れたようで、鉄道による移動が可能です。

発車してすぐ、柳津方面から来た気仙沼線のBRTと出会いました。
当然こちらも元は線路だった所なんでしょう。

東日本大震災に限らず、災害不通区間って各所にありますが、
手っ取り早く復旧する「足」として存続させるには、コレが一番
いいのかなあ。鉄道のレールと車両が消えてしまうのは残念ですが。

代行バスとかBRTって、地元の皆さんには交通機関の1つなんでしょうが
余所者の私には時々「被災地見学勉強会」みたいに思える事が
あるんですよね。

「しっかり見て伝えてくれよ!」って誰かに言われてるような気がします。
今回も大いに勉強になりました。



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