全国「ネタ列車」乗車報告 #006
Train Reports #006

 鉄 道 会 社  列  車  名  乗 車 区 間  乗車年月
秋田内陸縦貫鉄道 (田んぼアート鑑賞) 鷹巣→角館
2014/09
今回は特に観光列車ではありませんが、沿線に点在する「田んぼアート」をノンビリ楽しんで参りました。




2014年の9月は田んぼアート月間でした。青森県の田舎館村でも
田んぼアートを観賞した翌朝… 奥羽本線を弘前から鷹ノ巣まで移動して
秋田内陸縦貫鉄道に乗ります。 東北地方の長大私鉄路線の1つですね。

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…の前に弘前で、リゾしらくまげら編成に 遭遇。まだ走ってたんですね
(時期的に)。 平日なので見た感じガラ空きです。

私の時は夏場の日曜でしたから、指定券を買った時点(2週間前)で
窓側が売り切れ。コレぐらい空いてる時期に乗りたかったね

弘前0902---大館0944 普通8646M 秋アキ701系×2両
■ 大館1001---鷹ノ巣1018 普通1648M 秋アキ701系×3両

賛否は分かれる所でしょうが、朝食がしっかり摂れる時間に 乗り鉄を
始めるのが私の理想です。

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2本目の列車が防護無線を受けて停まった ので、接続がギリギリ
ですが鷹ノ巣に到着。 …世界一の大太鼓の町なのか。

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秋田内陸線「こっち側」は、元々は国鉄の阿仁合線だった区間です。
例によって上りホームに間借りしたような感じで発着するんですね。

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そして何故かJRの駅が「鷹ノ巣」なのに対して、こっちは「鷹巣」
と言うらしい。…詳しい理由は知りません。

■鷹巣1029---阿仁合1124 普通11D

普段は1両で運行してるであろう路線ですが、この日は
団体さんがある(地元の老人会の皆さんのようでした)という事で
2両増結した豪華3両編成!…しかも一般客が乗る先頭車に、
イベント用のAN2000型が充てられていました。

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前面は展望室で、天井にはサンルーフと、 秋田なのに青森ねぶた風
の武者絵
があります。…ココに席を確保出来ました。

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そんな感じで発車。「内陸縦貫」ってだけ あって、平野部〜山間部
と車窓が変わります。 事前に見つけたパンフレット(公式サイト上)
によると、ココでも 田んぼアートが見れるんだそうな。

20140922a.JPG 先程から車窓の右側を流れてるのは
阿仁川という川のようです。

鷹巣方向が河口になるんですかね?
コノ辺りはまだ、ゆったりとした川幅
のどかな風景が広がっています。

…車両の窓ガラスに軽くスモークが
入ってるので、ちょっと色が変?

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途中の阿仁前田で上下交換。
…何かアニメ雑誌みたいな名前じゃない?アレは「アニメディア」か。
ココからアテンダントさん(←)が乗り込みます。
次の前田南までの区間に、一つ目の田んぼアートがあるんですね。

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…窓が開けれないので、色々と映り込んで見辛いですが、
昔話の「かさじぞう」のワンシーンですね。

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パンフレットによると、全体のデザインはこんな感じです。

周囲の風景や町の案内と合わせて、「今から左側に見えますよー」
って感じでアテンダントさんが解説してくれます。
(※掲載許可を取ってないので、お面つけときますが。)

この沿線の田んぼアートは「列車からよく見える位置に」という事で
配置されてるそうな。

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ダイヤに余裕のある列車は、該当区間で徐行運転をしますので、
ゆっくり観賞する事が出来ます。

時速10キロ以下ですね。
減速・加速の標識とかは特にナイようで、運転士さんが後方を目視しつつ
「もう全部通過したかなー?」って感じでノッチを入れてました。

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続いて小渕〜阿仁合「かぐや姫」
今年のテーマは「日本の昔話」だそうです。

列車からよく見える位置に…とは言っても、然程の高さがナイので
どうしても扁平に見えてしまうんですよね。まぁ仕方ありません。

そんな感じで4作品あるうちの前半の2点が終了。
列車は路線の要衝である阿仁合に到着です。

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車庫と本社もココにあるようですね。ココで13分の停車

■阿仁合1137---角館1307 普通21D

…ってか、乗り換えかと思ったら列車番号が変わるだけで、
車両そのものは角館まで直通するようなんです。
元からそうなのか、今日は団体さんが居るからなのか、ソノ辺は不明。

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段々と山間部に分け入り、高い鉄橋トンネルも増えてきました。
ココでも徐行運転のサービスがあります。

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そろそろお昼ですので、ここらで駅弁タイム。 今日は弘前で買ってきた
「いかづくし海苔弁当」 です。…イカメンチカツが美味い。

と、先程の阿仁合で、アテンダントさんが交代してました。
絣の作務衣のような衣裳です。

20140923g.JPGオリジナルグッズの車内販売などもある
ようなのですが、恐らく団体さんの車両に
時間がかかりすぎた
のか、先頭車まで
回って来ませんでした。ちょっと残念。

撮るタイミングを少し外しましたが、
面白駅名笑内「おかしない」と読みます。
…地名の響きからして、北海道にあるのかと
思ってました。

ってか、普段は単行で運転してるモノが
3両編成でしょ?ホームが足らないから
停止位置をかなり過ぎて停まるんですよ。

1両目の展望車は、後方にしかドアがないから、本来の乗車位置
ソレを持ってくるためのようです。地味に職人芸ですね。

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国鉄時代終着駅だった比立内意外と小さな駅でした。
…ココから、同じく盲腸線だった国鉄角館線の松葉まで、
山間部をトンネルでブチ抜いて開通させたのが秋田内陸線です。

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なので、この先は線路の雰囲気ガラリと変わると言うか、鉄建公団
の高規格路線
になります。…見るからにカネがかかってますね。

こんな感じで「山を越えたら向こう側と繋がるんだけどなー」とか
言いつつ、結局は資金難だったりソレだけの旅客が見込めなかったり
計画倒れになった路線は全国に沢山あるのですが、ココは数少ない
成功例かも知れませんね(作ったものの経営は苦しいらしいけど)。

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という事で幾つものトンネルを抜け、
元の角館線側へと進んで行きます。

阿仁マタギ職業が駅名に
なってる珍しい例かも知れませんね。

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そして角館に着く直前、羽後太田との間に最後の田んぼアート
ありました。…「桃太郎」「つるの恩返し」ですか。

いやあ、列車に乗ってるだけで順番に4箇所も見れるなんて
贅沢な車窓を楽しませて頂きました。コノ時期に来て正解でしたね。

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そして到着直前に、秋田新幹線「こまち」のE6系と遭遇。

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と言う事で、角館に到着。 JRに隣接する内陸線の駅舎では、
沿線の風景をテーマにした写真展 をやってました。

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そして帰路。 当初はココから秋田市内へ出て空港
行く 予定でしたが、色々と調べてるうちに
便利で珍しいルート
を発見しましたので、
ソレを申し込んでみました。

角館と言うか、秋田県の各地(主に温泉地)から
空港まで、乗り合いタクシーがあるんだそうです。

秋田空港も市内からは結構な距離がある
位置的には大曲との間ぐらいなので、
市内へ出ると距離もロスする事になるんですよ。

…そこで乗り合いタクシーと言うワケです!

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角館の駅前から空港まで約1時間で2,600円
普通にタクシーで走ると1万円ぐらいかなあという感覚ですが。

しかも、他にお客さんが居なかったから貸し切り!
いいんでしょうか?まぁ元々がそんな契約だし、トータルでは収支が
合うようになってるんだろうし、運転手さんの手間賃も保証はされてる
と思われますし…。

何となく申し訳ないので、3,000円で「お釣り結構です」としておきました。
…はい、タクシーはコレが一番嬉しいのです。

という事で、青森〜秋田田んぼアートを巡った旅も終わりです。
年によって出し物が変わるなら、また来てみたい所です。



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