全国「ネタ列車」乗車報告 #003
Train Reports #003

 鉄 道 会 社  列  車  名  乗 車 区 間  乗車年月
青函トンネル記念館 ケーブルカー「もぐら号」 青函トンネル記念館
→体験坑道
2014/06
青函トンネル記念館から体験坑道へ降りる日本最北端のケーブルカーです。通常にはナイ発見が色々ありました。




2014年の6月に訪れた青森と秋田の乗り潰しで訪れた、青函トンネル
記念館と同所のケーブルカー
の報告です。まずは津軽線三厩
着いた後、ココから竜飛岬方面へはバス移動になります。

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外ヶ浜町の町営バスで、海岸に沿って竜飛岬まで約30分…。
青函トンネルの記念館も観光の目玉であるのか、派手なラッピング
PRが為されています。

ちなみに町営バスなので全線100円の均一料金です。
30分乗っても100円!…ってか、各地で見かけるコノ手のバスは、
何で白ナンバーでもOKなんでしょう?

本数が少ない上に冬季は運休しますので行かれる方は注意して下さい
時刻などは外ヶ浜町のHPで調べがつきます。

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という事で到着。…トンネルが完成し、記念館が出来たとは言っても、
ココが青函トンネルの重要な基地である事には変わりナイでしょう。
今も新幹線の開通に向けて工事が行われてる筈です。

…後からも出てきますが、モニュメントや模型「昭和」を感じるんです
よね。確か開通当時は電車は485系機関車はED79だけでしょ?
「天皇陛下」とあるのも昭和天皇の事だわな。

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そして公園状の屋外には工事で使われたと思しき人車のケーブルカー
(かなり傷んでます)と、3本スラブ軌道の「見本」がありました。

新幹線と貨物列車を共存させるため、トンネル内は3本軌道にする
という事は昔から言われてますが、今(※取材時点)はまだナイよね?

実際私は一度しか通った事がナイのですが、「スーパー白鳥」の展望席?
使えなくなってるし、見た事ありません。

そんな感じで次は記念館の中へ行ってみましょう。

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意外と「朝一」な時間帯なのですが、観光バスで来たであろう
おばさん方の団体さんが多く居ました。
…何かのコースの一環で特に思い入れもなく見に来たっぽい感じです。

ココの受付で展示スペースへの入館と別に「坑道見学」のケーブルカー
の乗車券も発売されています。
おばさん方
はケーブルカーに行くようですが、アレと一緒に行くと
喧しくてゆっくり見れないと判断。
どうせ時間はあるので、展示を先に見て時間をズラす事にしました。

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スペースの奥に見える半円形の構造物が、実際のトンネルの大きさ
だそうな。20年以上にも及ぶ大工事の歴史を、ビジュアルと実物で
見学出来る構成になってますね。

…実際の所、私は高倉健さんの映画「海峡」見た程度の知識しか
なかったもんで。

でお約束の模型。…新幹線が200系ですね!造られた当時がソレしか
無かったから仕方ないのですが開通から「実際に新幹線が走るまで」
でも結構な時間がかかってるという事が実感出来ると思います。

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アレコレ見てるうちに、次のケーブルカーの時刻
になりましたので、坑道の中地下140mの
世界
へと進んで行く事にしましょう。

いよいよ体験坑道へと入ります。

ココはその記念館が経営する「竜飛斜坑線」
というレッキとした鉄道路線です。

そして日本最北端のケーブルカーですよね。

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車両には「もぐら号」という名前がありますが明らかに工事用のトロッコ
みたいな外見ですね。 …駅も特撮映画の秘密基地のような雰囲気。

しかしアレですね。ケーブルカーってのは起点が山の下などにあって
上へ登るために作られたモノが大半なのに、ココは下へ降りるため
ケーブルカーなんですよ。恐らく日本ではココだけでしょう。

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発車時刻になると、ブザーが鳴って前方の 巨大な「風門」が上へ
スライドして開きます。おおー、ますます特撮みたいだ!

ウルトラホークとかスカイホエールが出てきそうじゃない?
路線は交換設備のない単線です。
画面が少しブレてますが、そんなに速度は速くありません

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そして「もぐら号」黄色い回転灯
点け、「ピコーン、ピコーン。」
謎の作動音
を鳴らしつ地下と言うか
海底
へ進んで行きます。
 
 さっき団体のおばさん達
遣り過ごしたので、乗客は私と
一人旅らしい女性2人だけでした。

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そんな感じで体験坑道駅に到着。 営業距離は800m、約10分の旅でした。
…遂に来ましたよ。地下140mの海の底です!

ご存知のように青函トンネルみたいな大規模な施設は、列車が走る本坑
だけでなく、調査抗だの作業抗だのと、様々なトンネルが、周辺に沢山
掘られています。ココもその1つって事ですよね。

指差している現在地の少し下にある「定点・緊急停車点」というのが、
いわゆる竜飛海底駅の事なんですが、現在は新幹線工事のため、
北海道側の吉岡海底駅とともに事実上廃止されてしまいました。

…つまり、ココが「日本一低い場所にある駅」になってしまったと!

ではココから、約40分の見学コースが用意されていますので、
案内のお姉さんとともに展示を見学して行きましょう。
「お姉さんより前へ行ったらダメ!」という鉄の掟があるようです。

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置いてある長い筒のようなモノは、掘り進む先にある地面の地質
などを
調べる道具です。コレで岩石を筒状のサンプルとして
採取するのですが、たまに先が海中に出てしまい魚やイカが
飛び込んできた事もあったそうな。…ウソのような事実ですって。

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そして見学コースの終点立入禁止エリアの先…
あの銀色の扉の向こうにあるのが竜飛海底駅だそうです。
…まぁ「開けたらすぐ線路」って事でもナイでしょうが、
緊急時
にはココも避難通路として使われるのかも知れません。

そして何故か大量のケッタマシンが!
ココに居る関係者の方は、ケーブルカーの乗務員さん、案内のお姉さん
地下の駅にいた駅員さん3人だけの筈なのですが…見えない所で
現在も工事や点検作業が行われてるのかも知れませんね。

いやー、ケーブルカーも今まで色んな所へ行きましたが、
ココは特に珍しいモノが沢山の場所でしたね。勉強にもなりました



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