保存施設の動態保存車両 #006
Preserved trains in museum #006

 施設名 / 団体名  車両形式 / 番号  所 在 地  訪問年月
三 笠 鉄 道 村 S-304号機関車 北海道三笠市
2016/09
…今まで見た中で恐らく民間最大の鉄道保存施設と思しき三笠鉄道村。ココにも動態保存車が居ました。 




2016年9月の北海道も、殆どが鉄道保存施設を巡る旅となりまして、
3日目に訪れたのがココです。

岩見沢駅からバスを乗り継いで、カナリ山裾の方まで入ると、三笠鉄道村
が見えてきました。…元はココに炭鉱があり、石炭の積み出しをする駅
だったので、広大な敷地があります。

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はい到着ですね。説明によるとココは、北海道に敷かれた最初の鉄道
一部であり、ココで採れる石炭小樽の港まで運んだのが始まり
日本でも3番目に古い鉄道なんだそうな。

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入るとすぐの所に、小さいながらも生きた蒸気機関車が居ました。
体験乗車が出来て、しかもすぐに発車時刻だという事なので、まずは
ココから見て行く事にしましょう

さて三笠鉄道村です。入るとすぐに、保存SLの出発時刻だという事で、
まずはココから見て行く事にしましょう。

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元々ココにあった幌内駅は、幌内線三笠からスイッチバック式に分岐
した支線の終点で、旅客営業が行われていたのは昭和47年までの事。
以後は昭和62年の廃線まで貨物駅だったので、時刻表の索引地図には
載っていません

車掌役のおばちゃんから乗車券を購入1回300円です(土日のみ運転)
ちなみに村内の屋内展示施設である「鉄道記念館」入場料(1回530円)
が必要ですが、屋外の展示物を見るだけなら無料のようです。

さてその保存SLですが…

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S-304号という、国鉄で言うとC12ぐらいの大きさのタンク機関車で、
昭和14年の製造です。元は室蘭市の製鉄所で構内作業に使うために
製造されたそうな。…地方の工場の専用線などでは、この手のSLが、
結構最近(国鉄蒸機の引退後)まで走ってたらしいですね。

…で「テツゲン」って何よ?
反対側のタンクには「スクーコは房暖」…ぁ「暖房はコークス」か。

コークスってのは分かります。石炭高温で蒸し焼きにして、燃料効率
を更に高めた物質の事…昔はストーブなどにもよく使われてました。

どうやら「テツゲン」という燃料会社の広告のようですね。検索したら
ソレらしいのがヒットしました。…でも脈絡なさすぎない?ちゃんと
「広告してる意味」というか、ソレなりの費用対効果はあるのかしら?

http://www.tetsugen.co.jp/products/cokes.html

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ともあれ乗車です。日曜だってのに空いてまして、私一人の貸切でした。

客車は古い無蓋貨車を改造した、ホントのトロッコですね。
小さな機関車なのに「いっちょ前」と言うか、大型テンダ車みたいな
重低音の汽笛
が鳴りました。

車窓には側線に並ぶ展示車両が見えます。

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線路が単線になった辺りからが本線なんでしょう。暫く走って全部で
片道数百メートルの感じでした。…後述しますが、ココから先別の
トロッコ鉄道で更に先の「クロフォード駅」まで行く事も出来ます。
こっちは数キロありそう?

帰りは車掌役のおばちゃんの誘導でバック運転往復で数分の乗車
時間
ではありますが、思いがけずSLに乗れて良かったです。

でコノS-304号機は、体験運転も受け付けてるそうで、見ていると定時
運転時間以外お客を乗せずに往復してる事がありました。
非常にやってみたいのですが、ちょっと遠いのが難点でしょうか。

…以下おまけ。蒸気機関車S-304号に体験乗車して元の乗り場に戻って
きたのですが、隣に何やら妙な乗り物がありました。

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元の本線数キロ程度走れる「三笠トロッコ鉄道」がコレのようです。

機関車らしきオレンジ色の車両の前後に、軽便風の客車軌道トロッコ
もどきが連結してありますね。なかなかシュールな列車ではありますが…
コレって自動車の車体?元の車種が気になるじゃないですか。

必死に考えた所、どうやらライトエースバン前後のみを切り繋ぎ加工
した代物であると判明しました。…エラい事を発想するもんですね。

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自動車そのものの運転席ですが、ステアリングは不要なので外して
あります。ちょっと間抜けだな。で角度の具合いで写ってませんが、
前後に運転しやすいようにシートは横向きDE10などと同じ発想
取り付けられておりました。

やがて時間となり、1組の家族連れを乗せて発車。こんな感じか。
コレは乗りたいというより運転してみたい種類の欲求に駆られますね。



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